魅力的な街なみの秘密

こんにちは、編集部の山本です。
先日テレビで見た、フランスのリヨンについて書きたいと思います。
ぶらぶらと散策しながら、出会う人に
「何をしているのですか?」
と質問したりして街を紹介する番組。
映像はナビゲーターの目線で捉えているので、、
まるでその街を自分が旅しているかのように感じます。

車が2台通れるか、通れないかぐらいの道路を挟む、
建築(集合住宅)の前の地面に花を植えている人たちがいました。
聞いてみると、
道路に面した建物の壁際15~20cm程度のアスファルトを剥がして、
花を植えようという取り組みなんだとか。
アスファルトを剥がす土木工事的な部分と、花の提供は市がしてくれるそうです。
もらった花苗を植えるのは近所の住民たち。
花に水をやるのも近所の住民たち。
なんだか面白そうな取組みだな、とテレビに釘付けに。

道路の花壇の手入れを住民がしているだけのことじゃない?
そう思うかもしれません。
私が面白いと感じたのは、
①花壇を新たに設けるのではなく、元からある場所の利用法を変えたこと
 (多少強引ですが・・・)
②ひとつひとつの規模が小さく(よくある横長のコンテナよりも小さいかも)、
 管理が楽そうなところ
③自分たちの家の壁のすぐ前に花壇があること
の3点。

①に関しては、
アスファルトの割れ目から雑草が生えていることがよくありますが、
最初から剥がして花壇にしてしまうといのは逆の発想でおもしろいな、と。
②は、
大きな花壇だと水遣りなどの管理が大変で、
結局は誰も手入れをしなくなりそうだけど、
ペットボトル1本程度で十分な花壇なら、通りすがりにでも水遣りできそう。
住民の積極的な参加が必要な取り組みには、
手間がかからないというのも重要なことなのだろうな。
と妙に納得。
③は、
「自分たちの花壇」という意識が強く感じられる場所にあり、
水遣りをすることで近所の人と会話が生まれるだろうなと。
身近な人同士の繋がりにもなり、
街路に面していることで、外との繋がりも生まれてくる。
とっても深い意味のある取り組みだ!と
テレビの前でひとりで盛り上がって・・・

きっと予算的な面から見ると、小さな取り組みなんだろうなと思います。
でも、お金はかからないけれど、知らず知らずの内に参加している仕組み。
そんな仕組みこそが、魅力的な街なみの秘密なのかもしれませんね。
既に観光都市として有名なリヨン市。
この取組みが広がって、花にあふれた街になったりしたら、
更に魅力倍増、ですね。