こんにちは。編集部の山本です。
今日は雨。
なのでおそと本連想ゲームをしたいと思います。
おそと本と言っても、おそとへ持って出かけたい本、美しい風景を想像させる本、
おそとへ出かけたくなる本など様々です。
つまり、私の個人的な選書ということで。
まずはじめに ブルーノ・ムナーリ作 須賀敦子訳
『木をかこう』
絵を描くのは好きですか?
木の絵はどうでしょう?
たくさん枝があって、葉もいっぱい茂っていて難しい~と感じたことありませんか?
私は絵を描くのがとても下手なので、
木の絵なんてとてもじゃないけど上手に描けません。
でも、この本にはそんな木を描くための、
実はとっても簡単な「規則」が書かれています。
ペンと紙をもってページを開いてみてください。
つぎに紹介するのは、須賀敦子著
『ヴェネチアの宿』
連想のキーワードは須賀敦子さん。
タイトルになっている『ヴェネチアの宿』というエッセイが、
読む人をヴェネチアの街へ連れて行ってくれるのです。
ヴェネチアの話だけではなく、パリや日本でのお話もあり、
冷静な描写の中に様々な感情(激情といってもいいかも)が込められた、
読む度ごとに深みのある文章です。
誰もいないヨーロッパの石畳の街にひとり残されたような、
そんな情景が思い浮かぶので、私の中ではおそとな1冊なのです。
(私的な紹介ですみません)
そして、次は川端康成著
『古都』
川端康成って難しそう、という方にも読みやすいのでおすすめ。
京都を舞台にしたお話。
祇園祭で出会ったふたりの若い娘の運命の話。
言葉が美しいので知られた川端文学らしく、
北山杉の森や京都の町の賑わいなどが、美しい日本語で綴られています。
須賀敦子さんは川端康成など日本文学をイタリア語に訳されています。つながり。
最後に森見登美彦著
『夜は短し歩けよ乙女』
京都つながりです。
京都の大学を中心に繰り広げられる、
主人公である「先輩」と先輩が恋した「黒髪の乙女」の物語。
登場人物がひとりひとり個性的(というレベルではありません)で、
話がどちらを向いているのかわからないながらも、
ぐいぐいとストーリーに引っ張られる感じ。
つまりスリリングでファンタジック。でおもろいのです。
おそと的には、タイトルのとおり乙女が夜の京都の町を歩くわけです。
実際の場所が出てくるので、
「あの辺りで乙女は%○×*△…」
「先輩はあそこで%○×*△…」
となるわけです。
京都の地理がわからない方は、
「どの辺りで乙女は%○×*△…?」
「先輩はどこで%○×*△…?」
となって、京都の町を歩きたくなる。という具合。
さて、長々とくどくどと私的な紹介をしてしまいましたが、
ここまでがんばって読んでくださった方、ありがとうございます。
では、続きは次の雨の日に(えっ続くの?!)