雨の日が続きますね。
から梅雨か~なんて思っていたのが大間違い。
今週は、梅雨の本領発揮な週ですね。
さて、おそとに出かけられずにくさっちゃう。
という人におすすめの連想おそと本紹介、再び。
前回はこちら。
森見登美彦著『夜は短し歩けよ乙女』で終わっていたので、
そこから連想して・・・。
平松謙三著『ヨーロッパを旅してしまった猫のはなし20000GT』
猫のノロと平松さんご夫妻のヨーロッパ旅日記。
レンタカーで巡る国は、フランス、チェコ、ドイツ、フィンランドと全部で13カ国。
まさに「グランドツーリング」。
猫を連れて旅行って可能なんですね。
しかも海外。
我が家の内弁慶な猫とは、ヨーロッパ旅行なんてとうてい無理そうなので、
たくさんの「うらやましい」が詰まった1冊です。
猫を連れて旅をするときの準備やアイデアが詳しく紹介されているので、
旅好きで猫好きな方におすすめ。
いつでもどこでも猫と一緒にいたいのに、恋心一向に理解されず、という方にも。
ヨーロッパの町並みを背景に写る、ノロちゃんの写真も必見です。
『夜は短し歩けよ乙女』のヒロイン「黒髪の少女」から、
「黒毛の猫」のノロちゃんを連想しました。
そこから連想するのは、野田知佑著『カヌー犬・ガク』
カヌーイストの野田知佑さんと日本初のカヌー犬ガクの出会いから別れまでの、
冒険の日々をつづったエッセイ。
野田さんにとってガクは、まさに相棒。
一緒にカヌーに乗ってユーコン川を下り、激流に沈し、
熊と戦い(最後は野田さんに助けを求めるけど…)、
クジラを見て(本当は怖がってデッキの下にもぐりこんでいたんだけど…)。
ペットとしてではなく、一匹の冒険犬として、
野田さんと旅をしたガクの冒険譚です。
雄大な自然を前にして、人と犬の男同士のまっさらな熱い思いが
伝わってくる1冊です。
動物との旅、で連想しました。
次は、いしいしんじ著『ポーの話』。
太古の昔から、川の上流の岸辺に住む「うなぎ女」たちを
母として生まれたポー。
街をめぐる水路や川を自在に泳ぎ、水の中に生きています。
そんなポーが住む川のある街を、500年ぶりの土砂降りの雨が襲います。
濁流とともに流されていくポー。
雨の日にこそ読んで欲しい1冊です。
雨だれの音を聞きながら読むと、
ポーといっしょに川を旅する不思議な浮遊感を感じます。
川の旅、での連想です。
旅ものの紹介のようになってしまいましたね。
今週降り続いた雨も、予報では金曜日まで。
この雨が止めば、梅雨明けでしょう。
夏本番!を前にこんな本を読んで、旅する気持ちを盛り上げてみて。
紹介している私は既に、誰よりも、もりもり盛り上がっています(笑)。
編集部 山本