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公園ノートでは、公園やその周辺の魅力的なスポットをご紹介します。おそと編集部オススメの公園。ついつい公園へお出かけしたくなるコーナーです。
服部緑地都市緑化植物園では、様々な植物との出会いが待っています。春の色とりどりの花や夏の新緑、秋の紅葉が美しいのはもちろんのこと、寒い冬の間もじっと目を凝らして見てみれば、春に開く花や葉の小さな冬芽が見えてくることでしょう。冬は変化が見えにくい季節ですが、植物たちはゆっくりと、でも着実に春への準備を進めているのです。
植物園では、毎日10時30分と13時30分からの1日2回、ボランティア「この指たかれ」のメンバーによる植物園ガイドが実施されています。初心者にはわかりにくい植物の冬芽の見方や魅力は、彼らに聞いてみると良いでしょう。植物たちが不思議な魅力に満ち溢れていることにきっと気づかせてくれるはずです。
冬だからこその驚きがもうひとつ。それがツバキです。1月から3月にかけて、ツバキ専用の温室「カメリアルーム」や屋外の椿山でたくさんの美しい花を見ることができます。ツバキは万葉集にも詠まれているほど昔から人々に愛されてきました。茶花として、お茶席に飾られることも多いからか、日本固有の花のような印象が強いですが、オペラにもなっているフランスの小説『椿姫』(アレクサンドル・デュマ原作)に見られるように、ヨーロッパでも広く好まれ、栽培されています。椿山では、日本の原種であるヤブツバキやユキバタツバキ、サザンカなどを、カメリアルームでは、大輪の種が多い西洋ツバキを見ることができます。訪れるとその形、色、大きさの多様さに驚くはず。その魅力をぜひ一度は直接ご覧あれ。
更に今年は、もうひとつ驚きが。花の少ない時期にも目で楽しんでいただけるよう、特別な温度管理の下で育てたチューリップが、真冬の植物園にお目見えします。チューリップは1月下旬ごろから咲きはじめ、「真冬のチューリップガーデン」として植物園を彩ります。チューリップといえば、春の代表のような花。その華やかな姿が真冬のおそとで見られるのですから、これは驚きです。どんな華やかな色で植物園に一足早い春をもたらしてくれるのか、今からとても楽しみですね。
もちろん、春のチューリップもおすすめ。広い園内にいろいろなチューリップが咲く様子は一見の価値ありです。春のチューリップは4月ごろから咲きはじめます。晴れた日にはチューリップを見ながら、植物園の芝生広場でのんびり過ごしてみてはいかが?
植物園は、冬でもたくさんの驚きが体験できる場所。冬だからこそゆっくり時間をかけて園内を巡り、植物たちの様子にじっくり目を凝らして見てみてください。あなただけにしか見えない、不思議な世界が見えてくるかもしれません。