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公園ノートでは、公園やその周辺の魅力的なスポットをご紹介します。おそと編集部オススメの公園。ついつい公園へお出かけしたくなるコーナーです。
「大阪府営公園デジタルアーカイブス」は、大阪府営公園の昔の写真や航空写真、設計図などのデジタルデータを公開しているサイトです。データは公園毎かカテゴリー毎に探すことでき、例えば「公園から探す」というタブから服部緑地を選んで見てみると、昭和39年の航空写真やボート乗り場の写真などが目に飛び込んできます。写真では今と比べ物にならないくらい木が小さく、「これがあの服部緑地?!」と驚くほど。残念ながら今はありませんが、当時は公園でボートに乗れたんですね。きっと人気のデートスポットだったに違いありません!
今はない彫刻が展示されていたことや、現在陸上競技場がある位置に、昭和初期には競輪場があったことなどを写真で見ると、リアリティがあるのでついつい引込まれます。
公園の歴史といえば、やはり浜寺公園。明治時代、日本ではじめて公園という制度ができた際、最初に定められた公園のひとつです。そのデータは見応えがあります。例えば、当時の手法でモノクロの写真に後から着色したという、白砂青松の海岸。そして、のんびりと公園を散歩している着物姿の女性たち。当時も今と同様、公園での散歩は人気の過ごし方だったのでしょう。
今は埋め立てられてしまいましたが、海水浴場として賑わっていた当時の様子がわかる写真もあり、海水浴場に整備されていた「海上遊動円木」という遊具の写真も。遊動というからには動くのでしょうか、上に立ってにらみ合っているかに見える男性たちの度胸試し、のようなスリリングなものだったのかもしれません。今も毎年夏には子どもたちの賑やかな声が響き渡るプールは、開設当初、東洋一の規模とうたわれ、入場券を求める人たちの行列が長く続いていたようです。
絵はがきにもなっていたという名松の写真もいくつか見ることができます。その傍らに誇らしげに立っている人たちの様子から、いかに公園の松の木が大切にされていたかが伝わります。
次は、新しい公園を見てみましょう。関西国際空港が開港した2年後に、国際都市大阪の玄関口としてふさわしい公園として整備されたのが、りんくう公園。開園式典の様子や、日時計の背後に美しく花開いた「りんくう花火」の様子、内海の砂浜をLEDの青い光が幻想的に彩ったイベント「ツインクルパーク イン りんくう」(2005年開催)の様子を見ることができます。また、「箱根 彫刻の森美術館」より33点もの野外作品を借り受け展示されていたという「りんくう彫刻プロムナード」の写真もあり、公園でおこなわれてきた様々な取り組みに見入ってしまいます。
ここで紹介したのは、ごく一部。ぜひぜひご自分の目でご覧になってみてください。なお、このデジタルアーカイブスは、スマートフォンで見ることもできます。実際に公園に行ってみて、風景を比較してみても面白いかもしれません。そして、長い歴史やたくさんの人の思いが刻まれた公園に、あなただけの新しい思い出も刻んでください。
大阪府営公園デジタルアーカイブス
≫http://www.osaka-park.or.jp/archives/index.html